TH.Another Room

学生時代に書いた文芸作品をアップしています。

永遠の対話

私「どこまでいっても人類滅亡が最善であることに変わりはないでしょうね。もっとも、我々が死後、永遠に無と化せるかどうかが問題だから、これも所詮は誤謬なのですが……が、ここを目指そうと試みるのも、また一興かと」 R「人類滅亡がなぜ最善なのだろうか…

自戒としての軽蔑

昨日、私の知人である女性・Mが出演している、素人投稿モノのアダルト動画を鑑賞してみたのだが、全く興奮できなかった。やはり性に溺れる女というものは、何ら専門的な訓練を受けていない無垢な蛮人が表現できるほどの安っぽいモチーフでないのだと思い知っ…

開かぬ朝顔

カプリ・チャコール、を吸いながら、今宵の月に、酔いしれる僕。美酒は暗黒。 何もかも、血肉とさせる、あの日々を、願わくば、もう一度。 帰れぬ二人。常夜の裂け目。もう二度と、戻らぬ過去よ、私を殺せ。 血で血を洗う、恋文の、熱と氷に、赤子と骸、蘇る…

実は虚無についての語りでもある

専門学校時代に、ちっぽけな苦楽を共にした、私の同期生たちのことを思い出し、ふと思ったことを書き綴ってみた。 今のところ同期生たちの中で、おそらく最も暇人である(最悪、生活に困窮してお先真っ暗になったら、独りで積極的に餓死すりゃいいじゃないと…

人はなぜ虫を嫌うのか、という問いかけへの回答

虫は好きです。道具として。使用法は以下の通りです。 幼女の、まだ産毛の生え揃っていない膣にゴキブリを這わせるのがイイと思います。特にイチゴ柄の下着の中に忍び込ませるのが最高だと思います。幼女の泣き顔は、きっと自分の彼女とのノーマルなセックス…

代弁屋

「嘘をつかなきゃ生きられない、ほんとのことを言ったら殺される」と思い込まされている僕にとって、「代弁屋」は、とても魅力的な仕事人。僕は父親に虐待されていて、彼は日々のストレスを発散するために、愛するべきはずの息子の体を殴ったり蹴ったりする…

「あらゆる眠りへ」

奇抜な男を見かけた。悪夢の目をしていて、三日月の唇を右手で隠した、黒いシルクハットを被った青年が、喫茶店で読書をしている。彼がガラスの向こう側で、ブラックコーヒーを嗜んでいるのかが知りたかったので、私は私の両眼を店内に潜り込ませた。 左目曰…

殺戮のルナ・メイジ 9章

エルザが死んだ次の日、私は学校にいた教師と生徒を、一時間も経たないうちに皆殺しにした。あそこまで容易く殺れるのなら、もっと早く決行しておけばよかった。刃向かう敵の殲滅を成し遂げたあと、激しい興奮のあまり、薄汚れていて悪臭の漂う野蛮人の両腕…

殺戮のルナ・メイジ 8章

【ルナ様、まだ起きていらっしゃいますか?】 深夜2時。ジュドは円い天井灯の傍に立ちながら、ベッドの上の主にテレパシーを送る。彼女の額からは大粒の温い汗が白いシーツに垂れ落ちており、苦しそうな呼吸の音が灯りの消えた室内に鳴りわたっている。【頼…

殺戮のルナ・メイジ 7章

窓を開けても、風の音も、虫の声も、死者の囀りすらも聴こえてこない夜だった。「もう九時半ですね」 ドロシーはテーブルの傍から、ベッドの上で部屋の外を眺めているルナに話しかける。「あ……そういえば、一つだけいいですか?」 彼女は満面の笑みを浮かべ…

殺戮のルナ・メイジ 6章

その日の午後は、授業をサボって学校の屋上からシリアルキラーのような青空を眺めていた。今日も聴こえてくる。私たちユダマの使徒らが殺戮してきた、マリアの使徒たちの嘆き声。生まれた時から白い十字紋を体につけていただけで迫害された者どもの悲痛の叫…

殺戮のルナ・メイジ 5章

『衰弱の島』――正式名称はベルドラード島というのだが、その孤島で強制労働に従事する、明日への希望を見失った労働者の間で流行した、禍々しい俗称である。 島の中央部には、小規模で錆びれた工場があり、そこは奴隷たちの働き場。小さな牢獄の内部に漂う、…

哲学ごっこ第一回まとめ「知っているつもりを避けるには?」

①「そもそも知るって、どういうこと?」 1.知るとは「確かめる」 2.知るとは「気づく」 3.知るとは「全体像を掴む」 4.知るとは「忘れないこと」 5.知るとは「手際の良さを身につける」 6.知るとは「学ぶ」 7.知るとは「関係性の構築」 8.知るとは「…

殺戮のルナ・メイジ 4章

今日で日記をつけはじめて、もう10日目。わたし、はじめて友だちができた。ひまわりのついたむぎわらぼうしをかぶった、えがおのまぶしい女の子だった。なまえはハンネ。学校をぬけだして、ピュオーネ川のほとりで小石をなげてあそんでたら、いっしょにや…

殺戮のルナ・メイジ 3章

その日の夜空に浮かぶ橙色の満月は、無機質な箱の中の、惨劇の舞台を照らせない。 目覚めると、世界が牙を剥いていた。無垢なる視界は、広漠の絶望に埋め尽くされている。戦慄のあまり背筋が凍りついて、肉体の震えが止まらない。宇宙のすべてとともに、体中…

殺戮のルナ・メイジ 2章

扉を閉めると、一面の薄闇に覆われた。辺りを見回すと、どうやら狭く古びた部屋に入ったようである。室内は、がらんどうで、埃臭さが漂っている。 「………………………………………………」 (行き止まり?)と一瞬だけ思ったが、おかしい。あのドアには『地下倉庫』と書かれ…

殺戮のルナ・メイジ 1章

声が聞こえたような気がする。けれど、それがどこから放たれたのか、どのような声かは分からない。テレパシーか空耳? なぜだか奇妙に心に引っかかり、少年はしばらくの間、動かしていた手を止めて、じっと耳と心を澄ませていた。 だが工場長の掠れた怒鳴り…

殺戮のルナ・メイジ 0章

彼女にとって人類を滅ぼすことなど造作もなかった。彼女にとって自分以外の人間など芥ほどの価値はなかった。彼女にとって命になど塵と差はなかった。彼女からしてみれば現実と虚無に何の違いがあるのか分からなかった。 無数の命は無の彼方へと去り、ただ血…

僕の将来の夢!ヽ(・∀・)ノ

私個人のささやかな夢を語ってみる。たとえば自分の家族や恋人や親友などの”大事な人”の生命が、酒鬼薔薇のような猟奇殺人者に奪われ、その事件の詳細と感想を加害者の直筆によって語られたノンフィクション本(事件を起こしたことについての反省など一切せ…

題:「沈黙の狂気が、そこにあった」

4時間前に見た夢のメモ書き。 夢の中での私は夜道を散歩していた。その途上で、ごうごうと炎上している大きな洋館を見かけたので、慌ててポケットから携帯電話を取り出し「火事です!」と通報したのだが、なぜか通話相手が物腰柔らかい老婆で、耳が遠かった…

アレンジテキスト「歩み続けるための自殺 1-1」 文章モデル:アルトゥル・ショーペンハウアー「自殺について」

副題「死によって私たちの存在は滅ぼされない:前」 ① 罪業の意識より、我々は最善となりゆく。 ② 我々は死を極めて恐れ厭う一方で、一切の腐臭が浄化された世界への旅立ちとして考えることもある。これら二つの状態には、いずれにも正しい根拠はある。前者…

短詩集「逆転する虚無」

「のうみそ」 あかくておいしそうなのうみそ ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぱくぱくぱくぱくぱくげーげーげーげーげーとろとろとろとろぱふぇてくびがたかぶるあしくびがふるえるこまをまわしても むいみ 「じゅうじか」 きりすと まりあ せいしょ もやし…

お星さまへの手紙

ある日ぼくはお母さんを殺しました。人殺しとは心が痛むそうです。お母さんは痛そうだったけど、ぼくは苦しくなりませんでした。どうしてお母さんを殺したかというと、特に理由はありません。何かを好きになることと大差はないと思います。別にぼくは病気で…

瞳の中の道化師

本作は自殺した友人から訳あって著作権を譲り受けた短編小説。 誤字脱字を修正する以外の添削は行っていない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「道化師は何故笑う?」 1 私の両親は、幼子でも解るほど下衆な人間だ…

仮面

ちなみに、この短編小説は「面白い!と、つまんねえ!」の賛否両論がメチャクチャ激しかった覚えがあります。というか、本作は長編小説の出だしをチョット改稿しただけの作品なので、どうも尻切れトンボ感が強すぎる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー…

ミギー

すまんの。こいつもまだ未完成のままなのじゃ(´・ω・`) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その日の夕暮れどき、会社から自宅までの帰り道の川沿いで、私は一本の太い腕を発見した。切断口から赤い液がドク…

散文詩集「転落」

0.「俯瞰」 君は自殺者を負の闇に覆われた脆弱な存在だと思うだろうか。私は、そう思わない。すべての自殺者はマザー・テレサよりも崇高なる魂の持ち主であり、崇高なる叡智を全身に宿した、生きた死者だと信じている。彼等が自死を願うのは、現実の深淵に…

短詩集「流れ落ちてゆく青空」

「らんらんらん」わたしは青空を切り裂いた。空の青は真紅の薔薇となって、ひとりぼっちの少女を喜ばせる。母は眠った。大地は震えていない。鎖から解き放たれた処女は銃を手にして街を徘徊する。夜の剣は眠らない。白銀の降り積もる町のなかで割れる蛍光灯…

アイ

まだ未完。ちなみに一度Twitterの方にアップしたこともあるよ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『0』 「バラバラ殺戮」 好きな人を 嫌いな人を バラバラに殺してみましょう 両親も 友人も 無関係な人も バ…

地獄

「ぼくは君のことを忘れるべきなのだろうか。それとも、いつまでも友達だと思っている方が、君は喜んでくれるのだろうか」 『1』 去年の十月上旬に知人から連絡を受けて知った。同じ年の九月に、親友のYが自殺したことを。自宅で首をナイフで切り裂いて、…